ブルーカーボン(展示ブースF)

この夏も記録的な暑さでした。

来年もこんな暑い夏はもうこりごりですね。

でも、この気温が高い状態は一時的な問題ではないようです。

その原因が、人間社会が排出する二酸化炭素などの温暖化ガスにあるからです。

地球全体の経済活動は発展を続けていますが、一方で西欧社会を中心に全世界で、温暖化ガスの排出を抑えた経済活動に転換する努力がなされています。それでも今のところ温暖化ガスは増え続け、地球が将来に向かって温暖化し続けているのです。これは困ったことです。

なんとかならないのでしょうか?

もともと現代の地球は植物が繁茂する場所で、温暖化の原因である温暖化ガスを調整する作用がありました。特に温暖化ガスの二酸化炭素は、植物の光合成を通じて森林に取り込まれます。これをグリーンカーボンと言います。

このグリーンカーボンを増やすために、植樹など森林を増やす活動は、温暖化を抑えるための活動になります。

一方、海にも植物が生きています。その多くはプランクトンとして海中に浮いていますが、沿岸には海藻がたくさん繁った藻場があります。

その藻場も、大気中から海に溶けこんだ二酸化炭素を光合成に利用するので、この海草や海藻を増やすことが温暖化の抑制につながるのです。

これをブルーカーボンと呼んでいます。

須磨海岸では、海草のアマモ場や海藻のワカメ場・カジメ場・ガラモ場といった大きな海藻が生えています。このうちアマモは、須磨海岸にたくさん生えている場所がありません。

そこで須磨里海の会では、2021年からアマモの種をまいたり移植したりして、アマモを増やす実験を行っています。このフェスタでは、その2か年の様子を解説パネルにして、皆さんにお話しします。ぜひお立ち寄りください。